在宅就労における「情報保護」への取り組み
請負型で働く多くの在宅ワーカーが使用するパソコンや通信環境は、本人の所有・管理下にあるのが通常であり、es-teamの場合も例外ではありません。当然、お客さまから仕事を通じてお預かりする、個人情報をはじめとするさまざまな情報の類も、ワーカー個人の責任において管理すべき範囲が存在します。しかし、「在宅就労グループ『es-team』」が、ひとりひとりの持っている能力を紡いで、グループとして仕事を遂行していくには、この役割を、ひとつの組織の責務として捉えたうえで対策を講じる必要があります。
es-teamには、この取組の具体例として、各ワーカーと締結する機密保持に関する基本契約や、案件ごとに特化した機密事項の認識と共有などがあります。そのほかにも、個人情報保護方針の策定、そして独自に作成した、グループワークにおける「セキュリティチェックシート」の活用等を行なっており、このテーマについての「振り返り」が随時行なえるような工夫をしています。
また、時を同じくして、東京コロニーは昨年7月、障害者支援施設を運営する社会福祉法人としては国内初となる「プライバシーマーク制度」の認定団体となったことも、こうした情報保護の取組を後押しするかたちになっています。現在、東京コロニーでは、就労支援施設からグループホーム、介護事業所など、業態の異なるすべての事業所が、ひとつの指針に沿って個人情報の保護に努め、遵守しています。es-teamの個人情報保護方針も、これに準じる形で掲げられています。
しかし、昨今の個人情報漏えい事故の多くが、いわゆる「ヒューマンエラー」に起因するケースであることから、最も重要なことはひとりひとりのコンプライアンスの意識にあることはいうまでもありません。このテーマにはゴールがあるわけでなく、日々の現場のなかで常にベターな選択をし続ける、というバランス感覚が問われるタスクでもあるととらえています。その意識を常に高いところにもち続けていくためにも、こうしたツール類を活用し、必要に応じて改善をかさねつつ、それらが何のためにあるのか、なぜ情報セキュリティが必要なのか、es-teamはその原則を常に肝に銘じながらひとつひとつの仕事に向き合いたいと考えています。
参考: 東京コロニー職能開発室発行
トライアングルVol.50 「プライバシーマーク、取得しました」(2010年6月)