エス・チームは、在宅就労支援のパイオニア、(福)東京コロニーが運営する、働く障害者のチームです。
 
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アックゼロヨン・シンポジウムVol.1 感想とレポート(中村)

2008年07月25日  中村 発

デザイン道の師匠、石塚哲也さん(日本SOHOセンター事務局長)から招待券をいただいて、アックゼロヨン・シンポジウムVol.1に行ってきました。印象に残った点だけ書きます。
基調講演「ウェブを軸にしたコミュニケーション」
日本のウェブはもっとよくなる
“素敵な明日”をキーワードに
アクセシビリティの概念を広げると、クリエイティブも包含する
とても前向きな基調講演でした。
その勢いで、できれば「仕様書の翻訳の決定版」「用語の統一」「縦書きOKなマークアップ言語の開発推進」とかもお願いしたいです。お願いする相手が違う気もしますが。
アックゼロヨン・アワード一次審査員のパネルディスカッション
デザインの評価を数値化できるか否か(結論出ず)
クォリティは予算次第
ときどき「この人たち仲悪いのかな」と思うくらい、骨太なディスカッションでした。
かわち れい子氏の「ウェブサイトは、発信者から受信者へのラブレターのようなもの。『好きです』『想ってます』だけ言われても、言われた方は困る。『つき合って欲しい』『今度デートして』 等の具体的なアクションを想定しているんだろうか?と訝しく思うサイトもあった」の言葉が、喩えが分かりやすくて印象に残りました。

サイト構造と情報設計/インフォメーションアーキテクトの仕事

ページにたどり着く動線は、検索からが1/3、トップページからが1/3、よそのサイトからが1/3
ご一緒した中川さんに、ネコの絵を描いてもらってたりしていました。大事なところを聞き逃しました。
全体に、あまりに合理的というか戦略的というか、ドライな感じで、ちょっとついていけないと思うような面もありました。きっと、一人でやっていたらとことん煮詰まる作業でしょう。しかし、私みたいに「ぼわぁ」としすぎるのもどうかと思います。もう少しロジカルに考えたほうがいいです。お客さんと話し合えるところは話し合っていかねばならない。私の永遠の課題です。

アクセシビリティのこれから

リーダーが改善されてきているので、ナビスキップは不要になりつつある
WCAG(英語)は今年中に改訂
JIS-X-8341-3も来年の6月には改訂(ソフトの改善をふまえ、本質がより伝わるように)
Ajax等のアクセシビリティ指針WAI-ARIA(英語WD)からは目を離さないで
参考:ミツエーリンクス:WAI-ARIAの現状と課題
個人的にすごく笑えました。
es-teamのセミナーでもお話をしていただいた、JISの策定委員でもある植木さんが「今だから言いますけど」と前置きしたお話。「今だから」というのは、JISの改訂準備中の今だから、ということで。
「『テーブルでレイアウトしないほうがいい』というのは、今思えば間違ってた。『テーブルでレイアウトするなら、読み上げ順に気をつけて』 と書くべきだった」とのこと。他の要件についても、「今思えば、何であんな風に書いたのか分からない・・」と。
まったく、かなりの数の人間を、テーブルタグを受け付けない体にしておいて!と思いながらも笑ってしまいました。お人柄でしょうか。
お目当てで行ったはずの、ワイアードビジョンの現場の方のお話
ロビーでおしゃべりに夢中になっていてほとんど聞けませんでした。すみません。誰にともなく。
フロントエンド技術(XHTML+CSS)の実装傾向
アックゼロヨンの応募作は、フルフラッシュ15%、テーブルレイアウト25%
フルFlashの場合、見られない人への代替内容は下記だとベスト
そこに何があるか/何故見られないのか/できれば代替コンテンツ/問い合わせ先
cssハックは、ドイツあたりから使わなくなっている
ソースコードが減っている
固定的なコーディングをしようとせず、”ユルくて軽いcss” で。余計なリセットはしない
聞いているうちに、誰かのブログで読んで考え込んでしまった「clearfixはもう古い」説を、css-niteで話されたのはこの方か!と気づきました。そこで、疑問に思っていたことを質問してみました。
「1px単位でデザインするデザイナー氏は、そんなにユルいんでは納得いかないのでは?」
お返事は「デザイナーの意識も変わってきているからこそ、余計なリセットはしない流れになって来ているんだと思う」
納得行くような行かないような?しかし、”ユルくて軽いcss” は魅力的な響きです。デザインを担当する時は考えてみてもいいかなと思いました。ずっと気になっていたことを当のご本人に確認できて、気持ち的にスッキリです。
コミュニケーションデザインの未来
自分にとってのリアリティが大事
デザイナーとして生き残れるかどうかは、コミュニケーションの深さにかかっている
なんというのか、子どもみたいに精力的に生きてる内に、気が付いたら大御所になっちゃってた、って感じのお2人でした。特に福井氏の「コミュニケーション強者」ぶりというか「ヒアリング猛者」ぶりが印象に残りました。
「パーセプションがロックインしてどうのこうの?」みたいなカタカナ語の合間に、深い言葉がきけました。
言い回しが違っても同じ意味の『わたくしの課題』のストックを増やしてどうする!という思いで、多少落ち込みながら帰りました。
日々勉強です。素敵な明日が来ますように。

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