エス・チームは、在宅就労支援のパイオニア、(福)東京コロニーが運営する、働く障害者のチームです。
 
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es-teamMTG & セミナーから「旅の話」

2015年07月03日  中村 発

こんにちは。中村です。
6/17に、年に一度の全体MTGがありました。
結成から15年目の節目の年であることと、テレワーク推進賞(奨励賞)を受賞した年であることなどから、いつもと違うMTGになりました。
「es-team結成15周年記念セミナー はたらくカタチは、ひとつじゃない~多様化する在宅就労~」と銘打って、外部の方も招いたセミナー&ディスカッションです。
他のメンバーの方もレポートを書かれるようなので、ここではセッション2の旅の話について書きます。
旅に出よう!進化するバリアフリー旅行」をテーマに登壇してくださったのは、株式会社JTB総合研究所の主任研究員、伴流 高志さんです。
長年にわたってバリアフリー旅行に携わり、近年では観光庁のユニバーサルツーリズムの普及・促進に関する検討会の委員なども務めておられる、バリアフリー旅行の専門家です。
穏やかでありながら朗らかで、セミナーの結論ともリンクする「一緒に考えよう」というスタンスに終始した、聴きやすいお話でした。
作ってきてくださったパワポ資料のデザインが、これまたえらくカッコイイ(全部ここに貼りたいくらい)。
自己紹介に続いて、バリアフリー旅行環境の移り変わりについて。
法律の話が主でした。2004年にJIS X8341-3(いわゆるウェブアクセシビリティなどに関する指針)が出されて以降、ウェブサイトの作り方がガラッと変わったため必死で勉強しなおしたことを思いだしました。
法律に世の中がついていくのですが、法律を変えるためには伴流さんのような立場の方に私たち当事者がどんどん意見を言うことが大切なのだと、遅ればせながら気付かされました。
伴流さんのリードで、まさしくみんなで意見を言う場になったので、いくつかご紹介です。
ご意見:
チケットを買うのに長時間待たされる!(前回のブログ、中川さんの「新幹線に乗ろう」ご参照)
お答え:
それはたいてい、JR東日本から東海に問い合わせたりするから時間が掛かっている。
いまJRではデジタル化を進めているので、あと数年で改善が見込める。
ご意見:
LCCは車いすでも乗れるの?
お答え:
車いすでも乗れるが、経費削減のためゲートが遠かったり、リフトがなかったり、機内用の車いすがなかったりするので要確認。
ご意見:
旅先でヘルパーさんを探すサービスは旅行会社にある?
お答え:
ない。NPOや、ホテルお抱えのヘルパーならいることもある。

他に、いくつか印象に残ったお話をご紹介しますと。

  • 日本のトイレのバリアの元凶ともいえるユニットバスは、前回の東京オリンピックから始まった。
    急遽、たくさんの客室が必要になったため、製作や設置がカンタンなものが求められ開発された。
    水回りの工事は特殊な技能を要するので、職人の組合が強い海外では広まらなかった。
  • 呼吸器や電動車いすの電源について。飛行機の電圧は不安定。小さい飛行機だと電動車いすがダメな場合がある。対応はよくなりつつある。

その後、首都圏の高齢化のお話につづき、前述の「みんなで要望を出し、一緒に良くしていきましょう」というメッセージでお開きになりました。
大きくうなずきつつ、久しぶりに旅行に行きたくなるセッションでした。
メンバーの話を聞く伴流さん
メンバーの話を聞く伴流氏

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